ハコスコのVRで人間の消費行動が変わる? <動画>写真や動画には出せないリアリティとは

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株式会社ハコスコ・藤井直敬CEO。1965年広島生まれ。東北大学医学部卒、同大大学院にて博士号取得。MIT(マサチューセッツ工科大学)上級研究員を経て、04年から理研へ。現在は、脳科学総合研究センター適応知性研究チームPI。http://hacosco.com/

ハコスコがいかに安価なVR(バーチャルリアリティ)装置であるかは、前編でお伝えしたとおり。そして、そのことによる影響は「マーケットができること」と、ハコスコの藤井直敬氏は語る。

「今までVRを体験したことがある人はほとんどいない。それが、ハコスコのように安価で配布可能なものを広めることで、VRの市場ができる」

VRは以前から存在し、その可能性に気がついていた人は多かったが、なかなか普及しなかった。その理由は、機器が高価なために体験できる機会が圧倒的に少なかったことだ。その機会をハコスコがまさに日本中に作ろうとしている。

この動きに広告代理店も素早く反応した。12月19日には博報堂がハコスコと共同開発をスタートさせると発表。アクティベーション企画局の中村信氏は次のように話す。

「商品の疑似体験をするためにハコスコのVRを活用できる。低価格で手軽に提供できるから、マーケティングに使う幅が一気に広がる」

考えられる業界は、車、不動産、旅行、エンターテインメントなど、幅広く、ハコスコとVRの普及がさらに加速することも考えられる。今までは写真や動画で見ていたものを、自宅にいながら「体験」できるようになるかもしれない。

思い付いたら形にする

ところで、VRの普及につながるであろうイノベーションは理化学研究所で起きている。場所は日本を代表する先端研究所、研究者もMIT帰りという「エリート指数」の高いイノベーションだったが、実はそのきっかけは“アナログ”な思い付きだった。

「名刺入れにレンズ付けて(視野を遮り)スマホのぞいてみたら、『これいい!』」

その後に段ボールでハコスコのプロトタイプを作成し、今のベースが出来上がったという。基礎となる知識もあっただろうし、論理的に考えた末の帰結だったのかもしれない。それでも、ひらめきを形にしようとする愚直な努力の結果、大きな潮流が生まれようとしていることは確かだ。
 

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