ソニースマホ、「チャレンジャー作戦」の行方 十時新社長が考える差異化戦略とは?
――(キャリア経由でなく、メーカーが独自展開する)オープンマーケットはどこで伸びていくのか。
そこは非常に考えどころ。オペレーター(キャリア)と話していると、オープンマーケットが伸びていくのが好ましいとは思っていないのは事実だ。そのせめぎ合いの中で、どこを攻めていくか、タイミングを含めて決めていくことが重要。その見極めは慎重にやりたい。
――構造改革によって発生する余剰人材はどう活用するのか。
構造改革は今、プランの最中だ。2015年2月くらいの事業計画の完成に向け、練っている段階。具体的には答えるのは難しいが、今も正社員だけではなくて、外部の協力会社などを使っているケースも相当ある。まずは、そういうところの見直しから入っていく。
ハードで差別化図る
――スマホを主流としたビジネスは、いつまで続くと考えるのか。
われわれのビジネスはオペレーターが相手なので、15年度くらいまではある程度(ビジネスが)固まっている。その次の形は、軽々しく申し上げられないが、今のスマホの見た目が、大きく変わっていくというのはそう簡単ではないと思う。
従って、今の形状で、使い勝手とかにフィーチャーし、IoT(インターネット・オブ・シングス)の流れの中で、周辺機器やサービスを含めて提案したほうがいいと思っている。
――アンドロイドOSのスマホでは、差別化は難しいと思う。あくまでハードの差別化を志向するのか。
ソフトでの差別化で言うと、例えばApps(アプリケーション)のような話になる。そのビジネスを否定はしないが、これまでもさんざんやったが、参入障壁がほとんどないので、100やって95は事業としてはダメの世界。それを事業計画のメインストリームに置くのは難しい。
アンドロイドはオープンプラットフォームの世界であり、あくまでテクノロジーやハードウェアで差異化したほうが、優位性は長く保てると考えている。
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