ソニースマホ、「チャレンジャー作戦」の行方

十時新社長が考える差異化戦略とは?

「(路線転換の決断は)決して遅くなかった」と再建に自信を見せたソニーモバイルの十時社長

中国など新興国での販売不振が直撃し、巨額赤字に陥っているソニーのスマートフォン事業。再建に向け、11月にスマホ子会社のソニーモバイルコミュニケーションズ社長に就任したのが、十時(ととき)裕樹氏だ。

11月25日に開催した投資家向け説明会では、十時社長は収益改善に向け、①販売地域の見直し、②商品モデル数の絞り込み、③マーケティングの効率化、④人員削減を視野に入れた構造改革――と、4つの「集中と選択」の方針を説明。が、その時点では詳細については明らかにされなかった。

路線転換遅くない

その十時社長が12月19日、従来の規模拡大から安定収益路線への転換について取材に応じた。変化の激しいスマホ市場では、今回の路線転換の決断は「決してtoo lateではなかった」と強調。「変化の予兆をいち早く察知し、戦略に反映させていくことが重要だ」と述べ、スマホ事業の再建に自信を見せた。

入社来、財務畑を歩み、ソニー銀行設立を主導した後、グループ会社ソネットで副社長を務めるなど、ソニーの本流であるエレクトロニクス分野とは異なる分野で頭角を現わした十時社長。異端のトップに社内からかかる期待は大きい。十時氏はどう再建への道筋を描くのだろうか。以下に、主な質問のやりとりを掲載する。

 ――ソニーは他社に比べて商品モデル数が多く、絞り込みのスピードが遅い。

これまでモデル数が多かったのは、ひと言でいって規模拡大を志向していたから。より多くの市場、オペレーターやユーザーにアプローチするには、機種の数をたくさん持ちたい。それは普通の考えだ。一方、収益性でいうと多品種少量ではマージンが出にくくなる。そのバランスをどこに置くかという問題だ。

――今後、採算改善のためにスマホの商品構成をどのようにするのか。

商品構成については、整理する必要がある。われわれがやるべきことは、何より付加価値がある製品を世の中に出すこと。ソニーはスマホ市場に参入するのが遅かったが、自社のテクノロジーを結集して、「Xperia Z」シリーズを投入し、最初の成功を収めた。

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