ソニースマホ、「チャレンジャー作戦」の行方

十時新社長が考える差異化戦略とは?

ただ、新しく投入する技術がだんだんなくなりつつある。次のロードマップを設けなければいけない時期にきている。

ローエンド製品は販売数量が多いので、生産を外注して安く作るやり方もある。しかし、それはソニーが得意なやり方ではない。あくまで技術オリエンテッドで、一つの分野で尖った製品を出していく。

――各国で、どのようなキャリアとパートナーを組むのか。またハイエンド品は商品サイクルをどのように回していくのか。

パートナーについては、今より増やす必要はない。われわれが今持っている、製品を作る力、販売する力を考えると、いま付き合っているパートナーとしっかりやれば、ビジネスとしては回る。

製品サイクルについては、これまでは半年に1回入れ替えていた。しかしパートナーによっては考え方に違いもある。その考えを反映させたうえで、やっていく。

――現在、利益を稼いでいるのは主に日本だけだ。欧州は収益性が低いが、どう建て直すのか。

欧州はシンプルに言うと、OPEX(事業経費)が高い。それを日本並みに下げるのが重要だ。ただ欧州は売り上げのボリュームが結構大きく、二ケタのシェアはある。それくらいのシェアと売り上げのボリュームと従業員のエンゲージメント(貢献)があれば、収益化はできると思っている。

――米国市場には食い込めていないが、どうアプローチするのか。

米国市場にどうアクセスするかは難しい。もともと米国市場は、参入したり撤退したり、というのを繰り返してきた。今は大きい市場ではあるが、厳しい市場でもある。そこにはアップル、サムスンという2強がいる中で、エンドユーザーに支持されなければ、事業として続かない。従って、もう一段と製品力を研ぎ澄ませないと難しいと考えている。

チャレンジャーとして、ポジションを作る

――ソニーは、成功を収めたアップル、サムスンとは何が違うのか。

圧倒的に投資額が違う。サムスンのベトナムの2工場は投資額が計45億ドルと言われており、4億台くらいの生産能力があるとの噂もある。そこでは当然、スケールメリットが出る。それに対しては、価格よりもむしろ極めて特徴がある製品を出していかないと、存在感を出せない。

またアップルはオペレータービジネスをやっており、自社iOSで完全なエコシステムを作っている。この2社については、私自身はライバルとは見ていない。そういう巨人がいる市場で、チャレンジャーとして、どういうポジションを作るかが大事と考えている。

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