「明るい廃墟」、ピエリ守山は再生できるか

リニューアルした地方SCを待ち受ける荒波

ピエリ守山の再生に代表されるように、複数のテナントが集まった大型商業施設、ショッピングセンター(SC)市場が拡大を続けている。GMS(総合スーパー)などの小売業が消費環境の悪さで元気のない中、2014年のSC全体の売上高は、過去最高だった2013年の28兆9000億円を上回り、30兆円の大台が視野に入っている。

業界全体の成長は、新型店舗の大型化と出店拡大が寄与している格好だ。2014年の新規出店数は55店舗と、2012年の35店舗を大底に回復傾向にある。さらに、2014年にオープンしたSCの平均面積は前年比7.6%増の2万0198平方メートルと、6年ぶりに大台に達した。

都市シフトが鮮明に

大型化と出店を牽引しているのはイオンモールだ。2014年はイオンモール和歌山や名古屋茶屋、木更津など3万平方メートルを超える大型施設が次々にオープン。中でも圧巻なのが、12月5日にオープンした西日本最大級で9万平方メートルを超えるイオンモール岡山だ。巨大店舗でありながら、JR岡山駅から徒歩3~5分という都市中心部の好立地が話題だ。

2014年のSC全体の傾向を見ると、こうした都市シフトが鮮明だ。昨年は6店舗にとどまった都市中心部への出店だが、今年は12店舗と倍増。一方で、これまで出店の中心だった郊外は2割近く減った。

イオンモール岡山もその1つ。同社初となる政令指定都市の駅前の大型出店で、地元の有力企業、林原の本社跡地を活用し、念願だった一等地への出店を果たした。得意としてきた郊外での広大な土地への出店とは異なるため、建物を地下2階、地上8階建ての多層階にするなど、異例尽くめの試みをしている。

ただ、イオンは郊外を見切ったわけではないという。「地方郊外の立地創造はまだまだ可能」(イオンモール)と強気だ。郊外での出店要件は車で30分以内、商圏人口は30~40万人。空白地帯は全国にあると見ており、来年度以降も沖縄県北中城村や愛媛県今治市、長野県松本市などで大型SCの出店を次々予定している。

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