老後の主な収入が公的年金というのは一般的な考え方だ。しかし、公的年金は支給額が実質的に引き下げられてしまうかもしれないなど、さまざまなリスクがある。
60歳を過ぎてできるだけ働くといっても限界がある。少しずつでも、自分で老後資金の準備をしなければならない。そこで役に立つのが「確定拠出年金(DC、Defined Con-tribution)」だ。DCは2017年1月の制度改正により、個人型の利用対象者が大きく拡大する見通しだ。不安のない老後を過ごすのであれば、この個人型DCをぜひ活用したほうがいい。なぜ個人型DCが重要なのか。Q&A形式で解説しよう。
Q1 確定拠出年金とはどんな制度か?
確定拠出年金(以下DC)とは、国民年金や厚生年金など公的年金の上乗せとして、老後に受け取る年金を増やせるようにする制度だ。あくまで公的年金に上乗せするとの位置づけであり、国民年金の保険料を納めていないと加入できない。「日本版401k」ともいわれるこの制度は01年に始まり、15年10月時点で約570万人が加入している。
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