「辛抱の未(ひつじ)年」が明け申(さる)年を迎えた。干支の相場格言では「申騒ぐ」と、株価は乱高下すると言われる。2016年は格言どおり、株式市場を大きく揺さぶるイベントが目白押しだ。
政治面では1月の台湾総統選挙をはじめイラン議会選挙や韓国総選挙など選挙ラッシュ。その中でもインパクトが大きいのが米大統領選挙だろう。州予備選・党員集会が2月にスタートし、11月の投開票まで一年がかりのビッグイベントとなる。
人気取り発言で経済政策が後回しに
イスラム教徒の入国禁止など過激発言が物議を醸すドナルド・トランプ氏が共和党候補の支持率トップになるなど、米国はすでに選挙ムード。市場関係者は「トランプ氏が当選すれば言動に振り回され市場にはダメージしかない」と口をそろえる。
少なくとも、「投開票までの候補者の討論がネガティブイベント」と楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジストは指摘する。人気取りを優先し、世界経済を顧みない発言が増えるためだ。民主党候補のヒラリー・クリントン氏がTPP(環太平洋経済連携協定)不支持を訴えるなど、経済政策をないがしろにした発言もすでに出始めている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら