東京証券取引所には190銘柄を超えるETF(上場投資信託)が上場している。一見すると幅広い投資の選択肢が与えられているように思えるが、実態は玉石混淆だ。ここではその中からお得感の強い銘柄を紹介したい(表)。
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なお選別基準は、信託報酬など取引コストの低さに加え、時価総額の大きさを重視した。「買いたいときに買えて、売りたいときに売れる」という流動性があるかどうかは、ネットや証券会社作成の資料だとなかなか確認できない。代わりに参考になるのが時価総額だ。多くの場合、時価総額と流動性は比例している。
まずはその名のとおり日経平均株価に連動する「日経225連動型上場投資信託」。同ETFの信託報酬は標準的だが、注目すべきは時価総額の大きさにある。
東証における全ETFのうち、最も時価総額が大きく流動性も高い。また、直近のデータでは売買スプレッド(買い手と売り手が売買を希望する値段の乖離幅)が最小値幅の10円で取引できた。この乖離が大きくなると買い手はその分高く買う(売り手だとその分安く売る)ことになる。スプレッドも売買手数料と同じく取引コストと考えれば、同商品の取引コストは割安といえるだろう。
東証のETF時価総額約16兆円(2015年末時点)の約9割は、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などに連動する運用成果を上げるため、日本株全体に投資している。日経225連動型上場投資信託と同様、日経平均と連動している商品では「ダイワ上場投信─日経225」と「MAXIS 日経225上場投信」も存在感がある。
TOPIXを対象とするなら、「TOPIX連動型上場投資信託」「ダイワ上場投信─トピックス」「上場インデックスファンドTOPIX」の3銘柄を活用したい。いずれも信託報酬は0・1%前後と十分に低く、流動性も確保されている。
信託報酬と流動性の両面を見比べるべき
ETFは、高いROE(自己資本利益率)を上げる企業を中心に組み入れたJPX日経インデックス400にも投資できる。その場合、信託報酬と流動性の両面を考えると「NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型上場投信」を選ぶのがオススメだ。
東証にはJ|REIT(日本版上場不動産投資信託)や米国株に投資するETFも上場しているが、流動性が乏しく一般的に売買スプレッドが大きい。信託報酬が安くても流動性が低い銘柄では、トータルの取引コストは高くなることもある。
裏を返せば、信託報酬と流動性の両面から東証の全ETFをチェックしていくと、実は持ち味である低手数料を生かして長期投資に利用できる銘柄はあまり多くない。どのようなETFが上場していて取引コストはいかほどか、有利な銘柄を選別する目を養っておく必要がある。
ここで紹介したいずれのETFも日本銀行や機関投資家が大量に保有しており時価総額が大きく、ETF運用会社は薄利多売の低手数料となっている。小資金の個人投資家もそれに相乗りできるという点では、お得感が強い銘柄だといえるだろう。






















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