今年の日本株相場をプロはどう見るか。個人投資家に人気のある2人に見通しを聞いた。
今年の日経平均株価は年前半の5~6月に2万3000円の高値をつけ、年後半にかけて1万7000円の安値をつけると予想している。「アベノミクスの賞味期限切れ」がしだいにクローズアップされると考えるからだ。
年前半は堅調に推移すると予測しているのは、年度初めは新規資金の流入などもあって株式相場が上昇しやすいという季節性もある。ただ、今年はいくつかの材料がある。
まず、4月に日本銀行が追加緩和に踏み切る可能性がある。昨年12月に日銀は金融緩和策の「補完措置」を決めた。これは中途半端な策だったが、追加緩和を行いやすくするための布石と見ている。春闘で賃上げが進まないことを理由にした追加緩和の実施はありうる。
4月下旬から5月にかけては上場企業が本決算シーズンを迎える。好決算を受けて、6月の株主総会シーズンを前に増配や自社株買いなど株主還元策も発表されると思われる。
そして7月には参議院選挙が予定されている。安倍晋三政権としては参院選の前に景気や相場を冷やすような状況は是が非でも避けようとするだろう。いやが応でも市場の歓心を買うような言動が多くなるはずだ。
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