投資したい銘柄が割安なのかどうか、株価だけから判断するのは難しい。株価は増資や分割、併合などで株式数が変わると変動してしまうからだ。株価を1株当たりの利益で割って算出するPER(株価収益率)も、有価証券の売却損益などに大きく左右されてしまい完璧とはいいがたい。
そのため投資家の多くはPERやPBR(株価純資産倍率)、株価チャートなど、基本的な複数の指標を参考に判断する。そこに加えておきたいのが最高益と時価総額だ。
時価総額は株価に株式数を掛け合わせたもので、いわば会社の値段だ。今回、営業利益と純利益は共に今期最高益が見込まれながら時価総額が最高になっていない銘柄、つまり会社の価値がピークを超えていない銘柄を抽出。全152社のうち、低予想PERの上位100社を掲載した。
表の「15年時価総額/過去最高時価総額(%)」は、時価総額のピークに比べ2015年の最高時価総額がどの程度の水準だったかを示す割合だ。
たとえば、3位の世紀東急工業なら、13年10月についた最高時価総額に比べ、91.3%の水準にとどまっている。その分、時価総額は8.7ポイント割安となっている。
1992年以来の最高営業益更新も
特に注目されるのが、久々に営業利益が最高益を更新する銘柄だ。本業の儲けを示す営業利益は、純利益と違い株式売却益や法人減税など一時的要因や外部環境による利益押し上げに左右されず、会社の本当の実力がわかる。
6位の共成レンテムは1994年、42位の丸全昭和運輸は92年以来の営業最高益となる見込みだ。いずれも、20年以上にわたり最高益と縁がなかった。業績予想どおりになれば、株価にとっても大きなターニングポイントになる。
それぞれのPERは10倍を下回っているうえ、最高時価総額の水準を見ても、10~20ポイントほど最高値からは乖離している。最新の『会社四季報』で業績見通しを確認すると、両社とも来期も増収増益を予想している。買いやすい銘柄の一例といえるだろう。
もちろん、時価総額だけで割安と判断するのは不十分だ。日経平均株価が4万円に迫ったバブル景気の90年前後や、00年初頭のITバブルの時期は、株価の基本的な水準が今より高かった面が否めない。
また、55位の東急建設は15年時価総額の水準がピークの7.9%と極端に低い。同社は03年10月に上場した直後に最高時価総額を記録していた。このように個別の事情がある点も考慮に入れる必要がある。
























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