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[成長肯定派] 技術革新でまだまだ可能 Part3 経済成長はいつまで続けられるのか
原 丈人 アライアンス・フォーラム財団代表理事

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はら・じょうじ●1952年生まれ。慶応義塾大学法学部卒。米スタンフォード大学工学部大学院修了。現在、内閣府本府参与。(撮影:梅谷秀司)

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革新的な技術を実用化すれば成長はまだまだ可能だ。人類社会に必要とされる成長の種は山ほどある。日本で最も有望なのは再生医療の分野だ。基礎研究から応用まで、世界をリードする先進的な研究者が見事なほどいる。

基礎研究ではiPS細胞の発明者の山中伸弥氏、神経細胞の再生なら岡野栄之氏、心筋細胞なら澤芳樹氏、網膜細胞なら高橋政代氏、臓器再生なら武部貴則氏、血液再生ならば中内啓光氏だ。

たとえば交通事故で脊椎を損傷した場合、骨は手術で治療できても、脊椎神経がわずかでも切れていれば一生車いすの生活を余儀なくされてしまう。手術をしようにも、難しい手術をこなせる名医が必要だ。高度な医療技術だけでなく、手術室や病室など、感染症を防ぐための大掛かりな設備投資が必要になる。

ところが、岡野氏の新しい技術なら、脊椎神経幹細胞を注射するだけ。注射した幹細胞が脊椎神経の損傷部分に行き、神経を再生する。岡野氏の下でiPS細胞利用の治療法は目下、研究開発が進んでいる。間葉系幹細胞といわれる分野も同じことを目指している。

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