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オバマ「転落」の6年 米国をリセットできず 旧弊な対立構造はむしろ激化

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今中間選挙でも不人気ぶりが目立つオバマ大統領。あの6年前の熱狂はなぜしぼんでしまったのか。

ティーパーティ(茶会派)が息巻く共和党に下院を支配され、徹底した拒否戦略でオバマは痛めつけられた

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オバマ政権が発足してからおよそ6年。11月4日には中間選挙が行われる。選挙自体は接戦が繰り広げられているが、オバマ政権についてはいい話がほとんど聞こえてこない。民主党の候補の多くは支持率が40%台前半で低迷しているオバマ大統領の存在をひた隠しにしようとし、共和党はとにかく民主党候補への1票はオバマ大統領への1票だと繰り返し主張し、攻勢に出ている。

今や大統領と、2008年の大統領選挙キャンペーンのスローガンであった「希望(ホープ)」や「変革(チェンジ)」という言葉を重ねて論じようとする人はほとんどいない。なぜこうなってしまったのか。オバマへの期待は、一人の指導者が国家の行方を左右できるというロマンチックな幻想に基づいた期待にすぎなかったのか。それともオバマ政権に決定的な失策があったのか。残すところ2年強のこの政権の6年を振り返ってみたい。

「ザ・スピーチ」で始まったオバマ躍進

まずは、04年7月の民主党全国大会にまで戻らなければならない。この場の本来の主役は、大統領候補に正式に指名されるジョン・ケリー上院議員(現国務長官)であるはずだった。しかし、人々はイリノイ州から連邦上院議員選挙に出馬していた無名の黒人青年の言葉に酔いしれた。

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