有料会員限定

中間選挙2014 共和党の津波が襲う ▶▶PART2 投票直前!米国政治はどこへ行く

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 最新
拡大
縮小

争点不在といわれる今回の中間選挙。共和党優勢の根拠は何か。

イラスト:三澤祐子

特集「アメリカ」の他の記事を読む

現在、共和党は下院で多数党の立場にある。民主党が下院で多数党に復帰するためには17議席以上の純増が不可欠だ。だが近年、下院議員選挙の接戦区数は大幅に減少し、現職議員が優位の傾向にある。2010年の中間選挙では、ティーパーティ(茶会派)ブームによって共和党が選挙区見直しに大きな権限を持つ知事や州議会の選挙でも勝利したため、その後共和党に有利な選挙区見直し(ゲリマンダー)も行われている。このような背景もあり、民主党が下院で4年ぶりに多数党の立場に復帰することは困難とみられている。

来週投票の中間選挙の最大の焦点は、共和党が上院で改選前よりも6議席以上の純増を図り、51議席を上回る議席を確保して8年ぶりに多数党に復帰できるかどうかだ。実現すれば、共和党が上下両院を完全に制することになる。

上院議員の任期は6年。今回の中間選挙で改選期を迎える上院議員が再選や初当選を果たしたのは08年11月である。リーマンショック発生からわずか1カ月半後の、ブッシュ共和党政権の経済政策への根強い不信感の中で、08年の連邦議会選挙は大統領選挙と同時に行われた。当時、オバマ民主党大統領候補が掲げていた「変革」の訴えに有権者の多くが共鳴し、そうした期待への「勢い」に乗っかる形で当選を果たした民主党の上院議員候補が多数いる。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
アメリカ
エピローグ「ポスト金融緩和の政治経済学」
起業家集まるデトロイト
本社海外移転で租税回避がブーム
自己勘定取引の禁止で高収益への復活は困難
▶▶PART3 バブル・イズ・バック? 米国経済の希望と不安
漫画で読み解く米国社会2
中国系移民の激増に戸惑い
問われるイスラム国への対応
福音か、世紀の愚策か
米国を振り回す南部の保守反動
ヒートアップ目前
広まり続ける差別感情
旧弊な対立構造はむしろ激化
▶▶PART2 投票直前!米国政治はどこへ行く
漫画で読み解く米国社会 1
[INTERVIEW]『ザ・ニューヨーカー』誌記者 ジョージ・パッカー
大都市だけじゃない! 顕在化する州内格差
「メード・イン・アメリカ」の苦い現実
図でわかる
カリフォルニアの夢と絶望
IT王国を覆う「持たざる不満」
[INTERVIEW]ローランド・フライヤー
▶▶PART1 現地報告 分断される1%と99%
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内