中間選挙が終わると、米国はすぐに次期大統領選モードに突入する。勝利は誰の手に?
民主党
共和党に比べ本命は明確だ。ヒラリー・クリントンに真っ向から挑む民主党候補は皆無に近い。6月初旬時点、ヒラリー支持率69%、次点はバイデン副大統領12%だ。以下の2例は民主党内の実情を露呈する。一つはバーニー・サンダーズ上院議員で、党内右派寄りのヒラリーを左派へ引き戻す目的で立候補を画策。1992年、ビル・クリントンに大統領予備選挙で最後まで食い下がったジェリー・ブラウン(カリフォルニア知事)が、「対立候補抜きは自党のためにならない」と発言した。しかし彼は76歳だ。
民主党は民衆派勢力と経済重視の勢力に分裂し、ヒラリーは後者に属する。2008年の金融危機以降、党内では民衆派が台頭した。「ウォール街を占拠せよ(OWS)」運動や新ニューヨーク市長デブラシオの登場はその象徴だ。特にOWSは異様な失業率にあえぐ若者が主役で、社会主義に傾斜した。エリザベス・ウォーレン上院議員は、その民衆派の代表としてヒラリーに対抗し予備選をにぎわすことが期待されたが、立候補の気配はない。彼女は民衆のための「直言居士」。共和党保守派の横やりで、オバマの任命で自ら創設に関与した消費者金融保護局のトップになれなかった。
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