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景気回復の先にある長期停滞論との対峙 エピローグ「ポスト金融緩和の政治経済学」

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今や世界経済の牽引役になった米国。低成長体質への政策対応で世界に先鞭をつけられるか。

ヒヤッとした展開だった。10月7日、IMF(国際通貨基金)が世界経済見通しを改訂し、欧州や日本、ブラジルなどの成長鈍化を警告すると、世界の金融市場では安全資産に資金が逃げる「リスクオフ」相場が現出した。米NYダウ平均株価は9日に今年最大の下げ幅を記録、その後6営業日の続落となった。

ただ、この下げ局面に救いの神として登場したのはほかでもない、米国経済自身だ。17日に発表された消費者マインド指数や住宅着工件数が市場予測を上回ると、NYダウは7営業日ぶりに大幅反騰。世界的な株価調整もあっさりと終息した。

これであらためてクローズアップされるのは、減速に苦しむ世界経済は今や米国を頼りにしているという事実だ。FRB(米国連邦準備制度理事会)の異例の量的緩和政策もついに今月で終了する。米国経済は今後、どこまで頼れる存在になれるのか。

明るい材料の一つは、長く唱えられている製造業の米国回帰が地道に進んでいることだ。2011年から調査を続けるボストン コンサルティング グループのシニア・パートナー、ハロルド・サーキン氏は言う。「少なくとも300社以上の米国企業が戻った。最初の予想より全然速い」。

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