TOEICで終わっちゃダメよ~ダメダメ 日本の教育を変えるキーマン 千田潤一(4)

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安河内だからこそ名称変更とスコア均一化をして、「4技能化に対応しています」というところを、うまくアピールする必要があるのです。

今のTOEICに足りない受験者のケア拡充を!

千田もうひとつ平行してやってほしいのは、TOEIC発案者が思い描いていた原点に戻って、TOEICの先に何があるのか、待っているのかを、受験者にしっかり見せてあげてほしいですね。「730点というスコアだったら英語で何ができるようになるのか、またそこに到達するためにはどんな学習をすればいいのか」という2本立てでね。学習法と獲得したスコアで広がる世界の可能性の両方を、カウンセリングとガイダンスでしっかりと示していく。そこが今後のTOEICの発展を左右する大きなファクターになってくると思います。

何も難しいことではありません。受験者の質問にシンプルに答えていけばいいだけですから。やる気にさせるようなカウンセリングの仕組みを、受験者はつねに求めていますからね。安河内さん、一緒に作ろう!

安河内モチベーションを保つ部署をですか? いいですね。

千田学習のカウンセリングと、英語を学んだ先に広がる可能性に関するガイダンスだね。それを真剣に考えなければいけないと思います。TOEICテストの最先端はTOEIC受験者の心の中にあるのです。何のためにTOEICを受け、英語を勉強するのか、スコアの先やその後に広がる世界を提示することが必要だと思います。そんな実動部隊を作ってほしいですね。そういったところで、私や安河内さんみたいな人間がネットワークでつながり、チームとしてお手伝いできたら最高ですね。

安河内ぜひ、実現させましょう。英語に対する熱い思い持った人に会ってネットワーキングすると、モチベーションが上がりますからね。

千田TOEICに限らず英語のテストは、すべてやる気をアップさせるツールとして使うべき。最近は特にテストを受けてやる気がダウンしている人が多いように感じます。英語学習者のモチベーションに火がつけられるように、お互い頑張っていきましょう!

(構成:山本 航、撮影:上田真緒)

<安河内哲也よりごあいさつ>
 2012年11月に始まったこの連載「日本の英語教育をこう変えよ! 英語教育2.0」は今回をもって終了となります。今までご愛読いただき、本当にありがとうございました。
 思えば、この連載を通じて繰り返し訴えてきた大学入試の4技能化促進は、国の政策ともなり、何とかその道筋がついた形となりました。私も非常にうれしく思っています。
 ただし、本当の改革はこれから。 日本の英語教育が真の意味で変貌を遂げ、日本人が国際社会で英語を過不足なく使いこなしていけるようになるまで、走り続けていきたいと思います。
 それでは、みなさまどうかよいお年をお迎えください。
 Enjoy the holidays and Happy New Year!  
Testsuya Yasukochi

 

安河内 哲也 東進ハイスクール・東進ビジネススクール講師

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やすこうち・てつや / Tetsuya Yasukochi

1967年福岡県生まれ。上智大学卒。予備校講師、教育関連機関での講演などで実用英語教育普及に従事。著書に『子どもの英語力がグンと伸びる最強の学習』(扶桑社BOOKS)など。

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