中国市場での成功に不可欠なデジタルマーケティング、その可能性と落とし穴[1/2]
中国におけるデジタルマーケティングの重要性
インターネットメディアの普及とともに、中国国内におけるソーシャルメディアもこの半年で躍進している。中国においては、とりわけ、掲示板/BBS、ブログ、SNSおよびコンテンツ共有サイトが大きな集客力と影響力を持っている。
BBSにおいては、MOP(http://www.mop.com)、西祠胡同(http://www.xici.net)、ブログにおいてはQQ空間(http://qzone.qq.com)、新浪博客(http://blog.sina.com.cn)、 SNSにおいては、QQ校友 (http://xiaoyou.qq.com)、天涯社(http://www.tianya.cn)、コンテンツ共有サイトにおいては、優酷網(http://www.youku.com)、土豆網 (http://www.tudou.com)などが有名である。
■中国におけるソーシャルメディア全体像
出所:Nielsen
中国におけるソーシャルメディアの評価であるが、70%以上がソーシャルメディアの活用により企業のブランド価値を高めると回答しており、ソーシャルメディアユーザーが企業によるマーケティングを好意的にとらえていることがわかる。
■ソーシャルメディアによるブランド価値向上の可能性
出所:Millward Brown adReaction 2009
中国におけるインターネット環境、ソーシャルメディア環境、中国人消費者のデジタルメディアに対するインサイト(本音、行動原理)を見てきたが、いずれも中国特有の形で急速にデジタルメディアが普及し浸透していることがわかる。消費大国として有望視される中国のこのようなデジタルメディア環境を理解し、デジタルマーケティングを適切に展開していくことは、今後、必要不可欠となろう。
次回は、具体的な事例を基に中国のデジタルマーケティングのポイントを解説する。
太田 滋
ビルコム株式会社代表取締役兼CEO。1976年生まれ。大学卒業後、IMJ、ソースネクスト等を経て、2003年、デジタルマーケティング、PRを手掛けるビルコムを設立。2011年4月を目処に上海億目広告有限公司と経営統合で合意、100%出資の現地法人「BILCOM China」を上海に設立予定。
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