中国市場での成功に不可欠なデジタルマーケティング、その可能性と落とし穴[1/2]

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 また中国のマスメディアは、政府の厳しい管理下に置かれている。昨今は、マスメディアに対する信頼が低下し、信頼できる情報としてインターネットや口コミを重視する風潮が高まっている。実際に、比較的自由度の高いインターネットからの情報収集への依存度が高いというデータも発表されている。

次に、中国人消費者の価値観が、インターネットメディアと高い親和性を持っていることも挙げられる。

家族や友人とのつながりを重視するコミュニティへの帰属意識が高いことや、模倣品や粗悪品が氾濫する環境下で商品に対する基本的な不信感が強いこと、「メンツ」を重視する文化、知名度の高さを重視する等の価値観などだ。

中国人の価値観は、コミュニティやインフルエンサーを軸に展開し客観性や双方向性を特長とするインターネットメディアに適合していると考えられる。

3つ目は、若年層や都心部の消費者が積極的にインターネットを活用しライフスタイルに取り込んでいることだ。

「一人っ子世代」の80後世代と90後世代を中心にパソコンとモバイルが深く浸透し、北京、上海、沿岸大都市を中心とした富裕層・中流階級・低所得層が積極的にインターネットメディアを活用していることが、中国のデジタルメディア環境変化のドライバーとなっているのである。


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