「説明が下手な人」に共通する致命的な4大欠陥 判で押したように「同じような思考回路」だ
新商品がテーマですから、たとえば「この新商品は顧客の悩みを解決するだろうか」という質問を自分自身に問いかける。そして、できる限りデータを調べ、顧客の声を集め、自分なりに考えると「こうすれば、顧客の悩みの解消に大いに役立ちそうだ」などの答え(仮説)が浮かびます。これこそが、あなたが自分の頭で考えたことなのです。
この仮説は常に正しくある必要はありません。むしろ、仮説など正しくないことの方が多かったりもします。ただ、日頃からこのような思考のトレーニングをしていれば、先ほどのセリフも怖くなくなります。
世の中には「知識豊富」な人がいます。ビジネス書を読み漁(あさ)り、やたらノウハウに詳しい。YouTubeの視聴者も同じです。動画をくまなくチェックして、全て暗記するくらい覚えて、しっかり「お勉強」している。
でも、彼らが実際に学んだことを実行できているかというと、なぜか実行は伴わず理論だけで満足してしまっている。そういう人は意外と多いものです。
テクニックは、トランプのカードやゲームの呪文のようなものです。たくさんそろっていれば確かに有利なのですが、使うべきタイミング、もっとも確率が高い場面で使ってこそ効果を発揮するのであって、使うべきでない状況で使えば、せっかくテクニックを学んでいるのに、かえって「下手な説明だ」という印象を与えかねません。
テクニックばかり知っていて戦略がない人は、同時に、インプットばかりしていて、アウトプットが足りない傾向があります。
学んだテクニックをどこで使うべきなのか、不適切な場面はどこかについても、練習を重ねれば重ねるほど上手くなります。いきなりパーフェクトになれはしなくとも、打率は確実に上がります。
インプットもアウトプットも、行うかどうかは自分の意思にかかっています。実践を繰り返してこそ、知識は本当の意味で「使えるテクニック」になります。
「考え方」と「テクニック」の両方を身に付けよう
4つの特徴を見て、ひょっとすると「自分もそうかも……」と感じ、ドキッとするかもしれません。ですが、心配はいりません。最初から正しい心構えができている人は、ほんの一握りです。私自身も、過去にはこのような特徴に当てはまっていた時期がありました。
自らのビジネスへの向き合い方を再検証し、「自分の心構えはここが間違っていたんだ、今度からこう変えよう」という気づきとともに、正しいテクニックを学んでいただければ、格段に身に付きやすくなります。拙著には、正しいテクニックが31掲載されています。私がビジネスの現場で「説明が上手い人」から学び、かつ、私が実際に試して確実に役に立つことを証明できたスキルだけを厳選しました。ただし、考え方を変えずに、単にテクニックだけ得ようとしても、思ったほど使えず、応用が利かない可能性もあります。
ぜひ「考え方」と「テクニック」の両方を学んで、ビジネスの荒波を乗り越える力を身に付けていただきたいものです。
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