「説明が下手な人」に共通する致命的な4大欠陥 判で押したように「同じような思考回路」だ
たとえば、
「この商品をお使いになりますと、年間で最大10万円もお得になります」
「私どもは、この商品を開発するために2年の歳月を費やしました」
という2パターンを考えたら、どちらの説明をより聞きたいでしょうか。
多くの人が前者に興味を示すでしょう。それは「相手ファースト」の立場に立って、相手にとってのメリットを具体的に示しているからです。
中には、商品開発のストーリーに興味を示す人もいるでしょう。ただし、このケースでは、相手のことを考えずに「私はこんなに大変だったんです、聞いてくださいよ」と一方的に話している印象を持たれかねません。
いい説明は、必ず相手の得につながっています。言い方を変えれば、得になるかもしれないと思ってもらえさえすれば、相手は説明を聞く気になります。得になるからこそ、説明を受けて相手は行動したり、考えを変えたり、お金を払ったりします。その結果、相手が期待通りのメリットを得れば、説明者への評価や信用もアップするのです。
説明する相手の情報収集も必要
もしあなたが説明に苦手意識を持ちながらも、十分な準備をせずに説明の場に臨んでいるとしたら……、それではうまくいくわけがありませんよね。
準備は完璧なはずなのに、なぜか本番には弱いというのなら、準備するものが間違っている可能性が考えられます。ここでの準備というのは、詳しくて見やすいプレゼン資料をつくることや、立て板に水でしゃべれるようにトレーニングすることではありません。
事前にしておくべき大切なことは、説明する相手の人物像のリサーチです。
あなたが説明する相手は、いったい誰でしょうか?
直属の上司。担当の役員。取引先の担当者。同じ部の部下。別の部署の社員。発注先企業の担当者……いろいろと可能性は考えられますが、実際のところ彼らがどんな人なのか、その情報を集めてみた経験はあるでしょうか。
特に、会社員であれば、上司への報告、連絡、相談に代表される説明は、もっとも頻度の高いシチュエーションと言えるでしょう。そして、この記事を読んでくれている方の多くが、まさに上司への説明で悩み、ストレスを感じているのではないかと思います。ということは、そこをピンポイントで改善できれば、会社員としての日々は格段に楽しく、そして日々の仕事はやりやすくなるはずです。
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