「Facebookを見ると、友人や知人がみんな輝いて見えて、『ああ、本当に凹むな』と……。置いてきぼりされたような、取り残されたような、本当に辛くて悲しい感情になりました。1カ月以上も家にこもり、やる気も出ずに、自分のすべてがダメに思えて。自分のことがどんどん嫌になり、『消えたい!』『今すぐいなくなりたい!』とまで思いつめていました」
そんな角野さんの、感染経路や症状を詳しく聞いた。プライバシーに配慮しながら、個人が特定される状況をあえて伏せて紹介していく。
感染源はもちろん明確に特定できない。ただ、1月末に都内で行われた経営者の交流会に参加したことが要因ではなかったかと、角野さんは考えているし、話を聞く限りは、その疑いが極めて濃そうだ。
交流会では各企業のプレゼンテーションがあり、その後にビュッフェスタイルの食事とお酒が出されていた。1テーブルに4名が座り、料理を取りに行く際は、マスクを着用して、人数制限もあった。手の消毒もこまめに行い、1回ずつ使い捨ての手袋を着用するという感染対策が一応はなされていた。ところが、3日後の夜に体調の異変を感じた。
左目が充血してものもらいのように腫れた
「37.8℃の熱が出ました。翌朝には下がり、昼頃にまた微熱。最初は風邪かと思っていましたが、同時期から左目が充血し、ものもらいみたいに腫れてきたんです。試しに『コロナの症状』で検索してみたら、WHOの「コロナウイルス病のページ」(参考:WHOコロナウイルス病COVID-19 )に、『目の充血が伴う事例』が出てきたので、心配になり、その翌朝に病院へ行きました」
そして発熱外来を受診。次の日の朝には「コロナ陽性」の連絡が入っていた。
ここでは角野さんの体調の変化を記載する。「交流会の3日後」から症状が出たため、その日を「1日目」として、14日間を追ったのが以下だ。
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