未来志向の関係構築を期待-経団連会長
元外交官で自民党の松川るい参院議員は、保守系の尹氏は北朝鮮を脅威と位置付けており、対中国、対北朝鮮政策で「土台になる認識を共有できる」と指摘した。一方で元徴用工問題は尹氏が文政権から引き継ぐことになる「負の遺産」とし、「これが解決しない限り、いくら前向きなことを言おうと日韓関係の真の信頼回復はない」と話した。開票前の取材で語った。
経団連の十倉雅和会長は尹氏の当選を受け、「今後、両国が首脳間をはじめ幅広く一層緊密に連携し、1998年の日韓パートナーシップ宣言の精神に基づく、未来志向の関係が構築されることを期待する」との声明を発表した。
有識者の見方
新政権誕生後の日韓関係への影響について開票前に識者に聞いた。
神戸大学の木村幹教授
- 米韓同盟を基軸に日本との安全保障関係構築も図ってくれば、日本側もそれに応える準備が必要になる
- 企業にお金をばらまきインフラ投資をさせるなど、格差を犠牲にしてでもブーストをかけてくる可能性があるので、東南アジアや米国市場では尹氏は手ごわい相手になる
- 世界3位のGDP(国内総生産)の日本と世界10位の韓国の交流が失われるのは経済的に非合理的。冷静で合理的な判断でリーダーシップを発揮しないといけない時期にきている
第一生命研究所主席エコノミストの西浜徹氏
- 外交顧問から日韓「シャトル外交」についての言及もあるが、議会との間でねじれ状態になる。大統領選でも対日問題が上位のテーマに上がっておらず、大きく踏み出すと国民の間でハレーションを生む可能性がある
- 日韓関係が動くのかというのはあまり楽観視しない方がいい
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著者:田村康剛
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