「ダイエット=鶏胸肉」に固執する人が見落とす事 ボディビルダーの叡智を生かした減量法とは
どのような取り組みなら続くのか。熟考と実践とを重ねた結果、食生活をちょっとずつ変えていく=カロリー調整という思考の枠組みを一旦外して、ただFをPに置き換えていくという着想を得ました。
当然、ガラリと変えるほうが変化が大きく科学的にも証明しやすい(体重や体脂肪の変動を実証しやすい)ですが、科学的に正しいことが私たちの生活実態ではありません。ならば、実態に即して思考をアップデートするほうがずっと本質的ですよね。
MCTオイルは除脂肪に直結する脂質
ここまでは、Fを段階的に減らしてきました。なぜFを真っ先に減らしたのかというと、PとCと比べてカロリーが倍以上あり、エネルギーとして使い切れずに体脂肪としてカラダに蓄積されやすいためです(F=9キロカロリー/グラム、P、C=4キロカロリー/グラム)。
とはいえ、健やかに生きていくために欠かせない三大栄養素のひとつですから、ゼロにはできません。腹持ちのよさから空腹管理にも役立つため、必要量を効果的に使い切る意識が重要になってきます。ということで、次はFの質に目を向けていきます。
CにはGI値(※)、Pにはアミノ酸スコアや動物性/植物性といった質をコントロールするための選択肢がありますが、Fに関しては「オメガ3を摂ろう」という話で止まっているように思います。
※グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略。食後の血糖値の上昇度合いを食品ごとに数値化したもの。高い食品ほど血糖値が急激に上昇し、逆に低い食品は血糖値の上昇が緩やかで、インスリンが過剰に分泌されることはない。
オメガ3がカラダにいいことは、なんとなく聞いたことがあるでしょう。オメガ3とは魚介類に多く含まれる脂肪酸であり、魚介類を常食しないエリアの人たちは、確かに不足しがちです。ゆえにサプリメントなどで食事に付加し健康を手に入れようとするのは、当然の流れと言えるでしょう。しかし、こと日本に関してはどうでしょうか。海に囲まれた島国で流通も発展しています。自宅で調理しなくとも、外食で食べる機会が豊富にあります。
とはいえ、食の好みによることなので自分の食生活を振り返り、魚をあまり食べないようであれば、サラダのドレッシングなどにオメガ3を活用してみるのもひとつの手。一方で、魚が好きで定期的に食べているという人は、ほかの方法でFの質向上はできないのか? となりますよね。そこで注目したいのが、MCT(Medium-Chain Triglycerides、中鎖脂肪酸)オイルです。
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