「最後まで読んでもらうメール」に学ぶ3つの法則 返事がもらえない営業マンのメール文面とは?

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×モヤモヤ文章
1ページ3行目の「精神科」を「心療内科」に、2ページ右上写真キャプションの「コミュニケーション」を「学校や会社でのコミュニケーション」に、同ページ下から2行目の「考察したい」を「考えてみたい」に、それぞれ修正してください。
あと、プロフィールに「四方山大学非常勤講師」とありますが、先方から「もう担当していないので削除してください」という連絡がありました。削除のうえ、もういちど字数調整したものを送ってください。こちらから先方に確認しておきます。
以上、原稿修正の件とプロフィール変更、および再度の日程周知も、お手数ですがよろしくお願いします。

このメールをもらった人は、「うげッ」と思うでしょう。

文章としては、さほどおかしなところはないものの、とても頭に入りにくい。非常に込み入った構造をしているからです。

まず、「AをBに、CをDに、EをFに」と、複数の指示をひとつの長い文に並べているのがダメ。これでは、指示する箇所と内容がパッとつかめません。

プロフィールの話で改行したのはよいですが、これも、要するに何をすればいいのか、わかりにくい。先方から連絡があったという余計な情報を付け加えたからです。最後のあいさつ文に、日程周知という新たな用件を加えたのもダメです。

こういうメールを書いてしまう人は、そもそもアイキャッチとしての記号の効果を知らない人です。作文記号が頭にある人は、はるかにわかりやすく書きます。

大まかな用件を伝えたうえ、指示内容を箇条書きに

○イキイキ文章
●原稿修正
・1ページ3行目 「精神科」→「心療内科」
・ 2ページ右上写真キャプション 「コミュニケーション」→「学校や会社でのコミュニケーション」(※挿入です)
・2ページ下から2行目 「考察したい」→「考えてみたい」
●プロフィール修正
・削除=「四方山大学非常勤講師」のくだり
・字数調整=100文字
●日程の周知(※念のため再度お願いします)
『心をつかむ文章術 無敵の法則』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

まず原稿修正やプロフィール変更などがあると大まかな用件を伝えたうえで、指示内容を箇条書きにまとめる。こうすれば、もらった側もすぐ理解できるしミスも起きません。

読む人に対する、こんな心くばりこそ、「仕事ができる」ということの本質でしょう。

心をつかむ文章の技を身につける参考にしてください。

奥野 宣之 著作家・ライター

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おくの のぶゆき / Nobuyuki Okuno

1981(昭和56)年、大阪府生まれ。同志社大学でジャーナリズムを専攻後、出版社、新聞社勤務を経て作家・ライターとして活動。読書や情報整理などを主なテーマとして、執筆、講演活動などを行っている。『情報は1 冊のノートにまとめなさい[ 完全版]』『読書は1 冊のノートにまとめなさい[ 完全版]』(以上、ダイヤモンド社)、『学問のすすめ』『論語と算盤(上)自己修養篇』『論語と算盤(下)人生活学篇』(以上、致知出版社「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ」現代語訳)など著書多数。

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