データを「平均値」で見る人が量産される根本理由 理系教育を「しっかり受けていない」大きな弊害
大学におけるデータサイエンス教育は、まだ始まったばかりですが、少しずつ変化の兆しが見え始めています。特に大学生の「意識」が変わってきています。
一般社団法人データサイエンティスト協会のアンケート調査をみると、大学生のデータサイエンティストという職種の認知率は30%でした。他の職種と比較した結果をみると、システムエンジニアの認知率(59%)と比較すると低い水準ではありますが、マーケターの認知率(33%)と比べて大きな差はありません。データサイエンティストは新しい職種ですが、大学生には浸透しつつあると言えるでしょう。
所属学部別の傾向をみると興味深い結果になっています。情報学部などの関連する学部での認知が高くはなっていますが、教育学部や法学部などの文科系においてもデータサイエンティストの認知率は高くなっています。データサイエンティストは理科系の限られた学部にだけ知られている職種ではなく、広く開かれた職種になりつつあると言えるでしょう。
データサイエンティストの将来性は?
このアンケート調査では、大学生がデータサイエンティストに将来性を感じる割合も調査しており19%という割合でした。これはシステムエンジニアに将来性を感じる割合と同水準であり、現役データサイエンティストだけではなく、大学生もデータサイエンティストに将来を感じていると言えます。
これから大学を卒業して、企業に就職する大学生の中には、データサイエンスに関する専門的な教育を受けた人も増えてきます。大学を卒業した時点で、データサイエンスでビジネスを変える素養を持った人たちが就職してくるのです。また、一般教養として、データサイエンスの教育を受けた人も増え、データサイエンス人材の底上げも行われるでしょう。これらのデータサイエンス人材を有効活用できるか否かは、受け皿である企業次第ともいえます。
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