激変! 日本古代史 卑弥呼から平城京まで 足立倫行著
古代史は謎解き好きにはこたえられない宝庫のようだ。最大の謎といわれる邪馬台国所在地から、奈良時代の国家成立の真相まで、新史料の乏しい中で最新考古学はどこまで説得力を増しているか。ノンフィクション作家が現地を「東奔西走、南船北馬」して検分し、争点の今を追う。
たとえば所在畿内説優勢の邪馬台国では、「卑弥呼の陵墓」に分析の比重をかける。結局、奈良県桜井市の箸墓古墳がそれに当たる決定的な証拠は見いだせないが、地元専門家の論証積み上げは、新たな推量を迫る。このほか吉備、出雲で墳丘墓を間近に見て推理を広げ、1万基もの古墳を有する古代東国の中心群馬県でも、緻密な史料検証ならではの謎解きが堪能できる。
朝日新書 735円
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