財政再建のアジア模範国家を目指せ、GHQ主導の戦後財政危機克服策に学ぶ


 今日の経済対策への応用としては、たとえば企業財務の充実の観点、金融機関による与信の充実の観点から、自己資本の毀損要因となる不良債権の分離を行うに際し、企業再生策の対象とならない(健全な経営の)企業でも利用できうる制度への応用等も考えられる。

■財政支出、国民負担率、公的債務の推移

(出所)経済企画庁平成12年度年次経済報告より

財政再建の模範国家になるべし!

さて、アジアを見回すとどうだろう。1990~2008年までの財政赤字の対GDP比を単純に累積すると、インドネシア、中国、フィリピン、マレーシア、インド、台湾は日本と同様に財政赤字国といえる。

これらの国々もこれからますます経済成長に入り、さらに社会福祉の充実を行えば、日本と同じように財政赤字を増やしていく可能性も高い。

日本は、自らの財政赤字を何としても克服し、そのやり方をアジア諸国に示すことができると考える。つまり「財政再建の模範国家」となるのである。

そのためには、財政支出の無駄の極限までの削減、経済成長による税収増、そして増税といった一連の極めて困難な政策を進めなければならない。

現政権にはそれが問われている。日本に残された時間はもう少ない。



(出所)大和総研「アジアの財政赤字とマクロ安定化政策」2010年5月7日
http://www.dir.co.jp/souken/research/report/harada/10050701harada.html
を基に藤末健三事務所作成
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