「風邪の初期症状では、身体をなるべく冷やさないようにし、消化の良い料理を食べ、睡眠時間をいつもより長めに取るのが基本的な対処法です。身体が冷えると免疫力が落ち、ウイルスの粘膜からの侵入を招きやすくなります。また、消化の良い食べ物は、体力を維持するために必要不可欠ともいえます。それは炭水化物です。ご飯とみそ汁、おかずといった和食は、初期の風邪を撃退するのに役立ちます」(北條氏)
こってり系の食事やガッツリ焼き肉はご法度
ストレスにさらされ、睡眠時間も短いビジネスマンは、免疫力が低下しやすい。とはいえ、仕事をないがしろにして睡眠時間の確保も難しい。そこで、1枚下着を多く着るなど、身体を温めつつ、和食に舌鼓を打つことが風邪の防御法となるという。
しかし、「だるい」と感じたときに、活力をつけるために、こってりとした料理を食べる人もいるだろう。これも逆効果になる。
「胃腸に負担をかけると、消化吸収能力が低下して体力や免疫力は落ちます。例えばガッツリ焼き肉を食べるというのは、風邪の初期症状のときには向かないのです。炭水化物は、エネルギー源に変わりやすいため、体力維持に役立ちます。和定食を適度に食べつつ、自己免疫力を高め、風邪をこじらせないようにしていただきたいと思います」(同)
健康な人ならば、3日間程度で風邪の症状は治まるという。ただし、抵抗力がないと風邪は悪化する一方。そんなときこそ、市販薬や医療機関の対症療法が功を奏する。
「一番注意しなければいけないのは、風邪のウイルスの増殖で抵抗力が低下し、別の細菌などによって起こる『肺炎』です。これを二次感染といいます。命に関わるだけに危険です。3日間経っても、症状が治まらずにひどくなる、あるいは、症状がツライならば、医療機関を受診してください。小児や高齢者は発熱による脱水症状でも、命に危機が及びます。ビジネスマンも、こまめに水分補給して、肺炎と脱水症状には注意しましょう」
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