消費税10%から逃げられないこれだけの理由

自民党の下手な芝居にだまされるな

つまり、株式というものの性格上、ファンダメンタルズが価格に影響を与え、それが全体の株式市場を左右するということはあり得ない。どんなにファンダメンタルズが悪くても、インテルやマイクロソフトなどという、画期的な企業が出てくれば、その会社の株価はスカイロケットのように上がっていくのは自明の理でしょう。

エボラに至っては、これはもう与太話という類のもので、エボラ発生と株価の相関関係など正確に研究したデータはないでしょう。つまりテレビや新聞の朝刊などで、皆さんは体の良い詐欺話を朝も早くから読み聞かされているという、どうにも締まらん話なのです。

株式は一つ一つの個別銘柄が独自の動きをするからこそ、プロの運用者はいろいろな銘柄を組み合わせて全体の投資リターンを安定化させようとするわけです。つまりこの3銘柄は下がったけど、2銘柄は上がって、合計でみるとあまり変わらない、というヘッジができることこそが株式投資の魅力なのであって、すべてがファンダメンタルズ通りに動いているのでは、元来株式投資の意味はないのです。

要はこれだけ株の種類があるわけで、結局どんな話でも一部の株式には当てはまり得る、ということになり、言ってみれば何でもかんでも原因にしてしまうことが可能なので、何でもいいから原因にしてしまえ、という実にいい加減なことが日常的に起きると言うわけですね。ですから、そういうつまらん解説は早くやめた方がいいと思うのですが・・。

ワタクシは今年あらゆる講演会で「消費税は必ず10%になる。彼らはそれを見送るほど甘くはない」と言い続けてきました。

「ホンネもろだし」の野田毅税調会長インタビュー

こう述べると、多くの聴衆の方からは、「安倍首相はあれだけ『景気の動向をみながら最後は私が判断する』、といっているのだから、状況によっては見送るのでは」、というご意見を頂いてきました。

しかし、10月18日に出た日本経済新聞における野田毅・税調会長インタビューはそのあたりのホンネがもろに出たものとなり、注目してもらった方がいいと思うので取り上げたいと思います。

ここで野田会長は驚くべき発言をしています。曰く

「リーマンショックに匹敵するような経済変動があるわけではない」から、予定通り来年10月から10%に引き上げるのが「当然の姿だ」と言うのです。

これは傲慢と言ってもいい発言です。景気に配慮して増税をするかどうか、と言っていたその景気判断とは、要するに100年、または200年に一回とも言われ、アメリカ市場を戦後最悪のリセッション(景気後退)に追い込んだ、あのリーマンショック並みの景気変動があるかないかが基準なのだ、と言い出したわけです。

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