香港のゼロコロナ戦略がオミクロンに砕かれた訳 すべての感染者の強制入院が機能不全に陥った

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香港政府高官にとっても想定外の事態だったようだ。中国のゼロコロナ政策の根幹である境界閉鎖や数週間に及ぶ入境者の隔離を講じていた香港には、先行してオミクロン感染が拡大していた世界の他都市の状況を見極め、そこから学んで準備する時間があった。だが、香港政府は「プランB」を持ち合わせていなかったと見受けられる。

政府の担当者は香港のゼロコロナ戦略がなお最も効果的であり、政府は追加の隔離スペース確保に努めているとの当局者のこれまでの発言以外にコメントしなかった。

危機感薄く高い代償

公衆衛生の専門家やアドバイザーは、パンデミックがどのような展開をたどろうとも微調整を加えればこれまでの対策が今後もうまくいくとの考えに香港当局が陥っていた可能性があると指摘する。つい最近までデルタ株の市中感染拡大を防ぐことに成功し、ゼロコロナ戦略に基づく防衛が機能していることを裏付けていると考えられていた。

香港医学会伝染病顧問委員会主席を務めた梁子超氏は、「われわれに危機が迫っているとの認識が足りなかった」と指摘。「コロナを締め出すことができていた時、皆が自己満足に陥っていた。それが問題だ。自己満足の代償を支払わなければならない」と述べた。

原題:Hospitals Under Siege Show Hong Kong Squandered Covid Edge (1)(抜粋)

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著者:Iain Marlow、Shirley Zhao、Chloe Lo

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