今から10年後、会社のオフィスは1つのことだけに利用される場所となる。それは同僚との充実した時間を過ごすためだ。
この一見大胆な予測は、ハーバード大学経営大学院の准教授であり、リモート勤務を研究する専門家であるプリトラージ・チョードゥリー氏が示したものだ。「おそらく10年後にはこれを『リモート勤務』と呼ぶのをやめ、単に勤務と言うだろう」と同氏は話す。
働く場所を問わない「ワーク・フロム・エニウェア(WFA)」を長年提唱してきたチョードゥリー氏は、ソフトウエア開発のギットラブなど、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前から100%のリモート勤務を導入していた企業を調査。同氏の論文では、ハイブリッド型の労働者はより生産的で会社に忠実であり、離職の可能性が低いことが示されており、ツイッターやPwCなど現在従業員に永続的にリモート勤務する選択肢を与えている企業と比較すると、対応していない企業では離職リスクが高めだという。
同氏は先週、ボストンからリモートでブルームバーグの記者と懇談した。インタビュー内容の抜粋を以下にまとめた。