30代婚活男女に立ちはだかる「スキンシップ」問題 成婚退会後「何もせず」破綻した例は意外と多い

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「お付き合いに入ってから、もう4回ほど会いました。お見合いを入れたら5回です。僕としてはとてもよい感触なので、ゆいさんの相談室に彼女の気持ちが今どんな感じなのか、聞いていただけないでしょうか」

仲人型の結婚相談所は、こうやってお互いの気持ちを仲人を通じて聞くことができる。どちらかが独りよがりにならずに交際を進めていけるのがメリットだ。

あきおの依頼を受け、ゆいの相談室の仲人に「こちらは前向きにお付き合いを進めたいと考えているようですが、女性様はいかがでしょうか?」と連絡を入れてみた。

すると、ゆいの仲人からこんな返事が来た。

「面談をしたところ、こちらも交際には前向きです。『あきおさんは、学生時代で例えるならクラスのリーダー的存在で、キラキラしたタイプ。私は、休み時間になると窓際でひっそりと本を読んでいるような目立たないタイプなので、そんな私を気に入ってくださっているなんてうれしいです』と、喜んでいました」

あきおとゆいはこのまま成婚となるか…

これを伝えると、あきおはさらにこの交際に前向きになったようだった。「ありがとうございます。いい形で結婚まで進んでいけるように頑張ります」。私は、このまま2人が真剣交際へと進み、成婚に向かっていくと、この時点では信じて疑わなかった。

数日後。またあきおから連絡が入った。

「今度の週末、2人で遠出します。お昼を食べた後、近くに景色のきれいな公園があるようなので、そこを散歩しようと思っています。そのときに手を繋ぎたいのですが、大丈夫でしょうか。まだ手を繋ぐのは早いですか? それとなくゆいさんの相談室に聞いていただけないでしょうか」

あきおは交際の進め方がとても慎重だった。彼をそこまで慎重にさせていたのは、1度目の結婚の失敗があったからで、そのときと同じ轍を踏みたくなかったからだ。

あきおは元妻のさとみ(29歳、仮名)とも結婚相談所で出会った。しかし、結婚したものの、1カ月もしないうちに離婚。入会面談のときに離婚理由を聞くと、あきおは言った。

「結婚して、同じ家で生活が始まったものの、体に指1本触れさせてもらえなかったんです。そして、1カ月もしないうちに実家に帰ってしまった。その後は彼女はいっさい出てこず、お義父さんが、彼女のサインと判が押された離婚届を持ってきました」

離婚理由は、“生活習慣が違いすぎる““時間の使い方が合わない“というものだった。

それまで違った環境でお互いに暮らしてきたのだから、生活習慣や時間の使い方が違うのは当たり前のことだ。それが本当の離婚理由なのか。私は、それは後付けの理由で、それよりなぜ体に指1本触れさせなかったのか、そこが気になった。

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