テスラの時価総額、1日で12.6兆円吹き飛ぶ 22年内は新型車の投入ないことに投資家が失望

拡大
縮小

27日の米株式市場で電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価は急落し、1日で時価総額約1090億ドル(約12兆6000億円)が吹き飛んだ。2021年10-12月(第4四半期)決算と見通しが投資家に好感されなかった。

テスラ、10-12月利益は予想上回る-新型モデル年内投入せず

テスラ株は約12%安の829ドルと、昨年10月14日以来の安値で引けた。同社は26日の決算発表の電話会見で、「オプティマス・ヒューマンロボット」(汎用=はんよう=人型ロボット)については詳しい説明を行ったが、EVの新モデルについては十分な情報を提供しなかった。テスラは27日にS&P500種株価指数の構成銘柄で2番目に大きい下げを記録した。同社の時価総額が1日で1000億ドル余り減少したのは昨年11月9日以来。

「ヒューマンロボットが最重要」とマスク氏-テスラ工場で実用化想定

イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は電話会議で、年内に新型モデルを市場に投入しないと説明。同氏が約束していた「製品ロードマップの更新」に「サイバートラック」や「セミ」、将来の低価格モデルの計画に関する強気のニュースが含まれると想定していた多くの投資家を失望させた。

オアンダのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「テスラは明らかに勢いを失いつつある。競合が追い上げを図る中で、2万ドル台半ばの低価格帯車の投入がないということは、成長見通しの足かせになる」と指摘した。

原題:Tesla’s Drop Wiped Out $100 Billion of Market Value in a Day (1)(抜粋)

More stories like this are available on bloomberg.com

著者:Dana Hull、Esha Dey

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT