浜辺美波・21歳とは思えぬ脅威のマネジメント力 「かわいい、清楚、可憐」のイメージを覆す
脚光を浴びたのは、2015年9月放送の単発ドラマ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」。浜辺さんは7年前に事故で命を落としたヒロインを演じ、原作アニメの熱狂的なファンからも絶賛を受けました。さらに彼女の名前を広めたのは、2017年の映画『君の膵臓をたべたい』。当時16歳にして複数の映画賞を受賞するなど、「あの子は誰?」と反響を集めましたが、浜辺さんの目は先を見ていました。
翌年、ドラマに加えて映画化もされた「賭ケグルイ」(MBS・TBS系)に出演。ギャンブルに取り憑かれた主人公の女子高生役で、振り切った演技を見せました。当時について浜辺さんは1月27日放送の「めざまし8」(フジテレビ系)で、「(『君の膵臓をたべたい』で)病気の役をやって、その印象が強くなっちゃってたので、『これをやり切ることでこれからのいただける作品の幅が決まってくる』と思って懸けていました」と語っていました。
周囲から見た自分の印象と、それを生かしてギャップを見せることで、女優としての可能性を広げる方法を考えていたのです。
「結果」よりも自信を持ちたいこと
ただ、浜辺さんのセルフマネジメントがはじまっていたのは、その2年前から。前述した「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」で可憐な少女を演じた直後に、ドラマ「無痛~診える眼~」(フジテレビ系)で、虐待を受けて重度の精神疾患を抱えるほか、殺人事件の容疑者でもある金髪少女という真逆の役に挑んでいたのです。
それ以外でも、「スーパーサラリーマン左江内氏」(日本テレビ系)で国民的アイドルグループのセンター、「崖っぷちホテル!」(日本テレビ系)で毒舌の新人パティシエ、「アリバイ崩し承ります」(テレビ朝日系)で難事件のアリバイを崩す時計店主、「私たちはどうかしている」(日本テレビ系)で若き和菓子職人、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』で恋に積極的だが不器用な高校生、「タリオ 復讐代行の2人」(NHK)で復讐を代行する元弁護士、映画『約束のネバーランド』で抜群の運動神経と学習能力を持つまっすぐな孤児など、いかに選びながら幅広い役柄に挑んできたかがわかるでしょう。
さらに浜辺さんは、『日経エンタテインメント2月号』の連載ページでも、「(コロナ禍が続く中)現場で何が起こるかわからないですし、そういう不確定要素が多い職業だからこそ、自分で満足いく選択をして、振り返ったときに『結果』ではなく、『選択した時間を過ごしたこと』に対して自信を持てるようになりたい、とより強く感じるようになりました」と語っていました。
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