消費者物価指数から読み解く「数字の裏側」超基本 インフレと金融政策を日銀総裁の会見に学ぶ

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経済指標の結果を見ても、いまいち全体の流れが理解できないという人多いのではないでしょうか。発表される数字をどのように読み解いたらいいのか解説します(写真:Jun Hirata/Bloomberg)

株式投資を始めた知人が「最近はマクロ環境も見始めた」と連絡をしてきた。もともとは企業業績を分析するファンダメンタル分析や、チャートを分析するテクニカル分析を勉強していたが、ある程度理解ができたので、モニタリングする幅を広げたというのだ。

しかし、次々と発表される経済指標の結果を見ても、いまいち全体の流れが理解できないという。たしかに、前年の同じ月と比べて何%上昇したという結果だけを見ても「へぇ」としか思えない。そこで、一緒に日本銀行黒田東彦総裁の記者会見の内容を読みながら全体の流れを学んでいくことにした。

日銀は物価の安定を目的としている

日銀総裁は金融政策決定会合の終了後に定例記者会見を行う。この際のやり取りは文字起こしされていて、日本銀行のホームページで確認することができる。本稿では執筆時点での最新版にあたる今年の1月18日に行われた会見の内容をみていきたい。全部で15ページにおよぶが、ほとんどが物価、インフレについての内容だ。

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そもそも日本銀行の目的は「物価の安定」を図ることと、「金融システムの安定」に貢献することと自ら掲げているので当然といえばそれまでなのだが、やはり昨今の世界的なインフレ懸念が影響を与えていることには間違いないであろう。

本題へ入る前に前提知識として、日本のインフレ動向を確認しておこう。昨年12月における日本の消費者物価指数は総合が前年同月比+0.8%、生鮮食品を除く総合が同+0.5%、生鮮食品及びエネルギーを除く総合は同−0.7%だ。数字だけを見ると世界的にインフレが懸念されるなか、日本だけは物価上昇の勢いは弱く、エネルギー価格を除けば依然として物価は低下傾向にあるように見える。

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