申真衣さんが毎週夫とデートする戦略的理由 「ライフシフト」から考えるこれからの夫婦関係

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、社会がメンバーシップ型から、ジョブ型へと移行してゆけば、22歳から65歳まで、給料が自動的に右肩上がりになるという制度もなくなるはずです。

10年も働けば、それ以降はみんな給料が一定になるという制度が一般的になれば、ある時点で新しい仕事に移行し、また雑用からはじめて、専門性を磨き、卓越していくという道を、みんなが取りやすくなるのではないでしょうか。

もちろん、こういったことは、1つの企業だけでは成立しません。やはり社会全体で、「働く」ということを再定義する必要があるだろうと思います。

「FIRE」が持つ危険性

最近、「FIRE(経済的な自立と早期退職)」という言葉がはやっています。現時点の自分の中で、「いくらお金があれば、こんな生活ができるはずだ」と考えているのだと思うのですが、私は、すごく危ないと思っています。

日本は、インフレがあまり起きない国だと思われていますが、今、諸外国では、年率5%ものインフレが起きています。「このぐらいあれば生活できるはず」と思っていたことが、将来的にできなくなる可能性は十分ありますし、資産運用で損をしたり、期待していたリターンに達しないということも往々にしてあるわけです。

「FIREしたい」と思っている人は、基本的に働きたくないのだと思いますが、一度「働く」ということから降りてしまうと、もし将来、生活が成り立たなくなったとき、仕事に戻れるのだろうかと心配です。

仕事を依頼する側からすれば、長い間働いていない人をどう評価するのか判断が難しいでしょうし、「10年前はこんな仕事をしていました」と言われても、環境はかなり変わってしまっているはずです。

次ページ労働と投資の両輪でバランスをとる
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事