「ほめる」より「認める」方が子どもは伸びる理由 ほめるから認めるに変換するポイント5つ紹介

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「ほめ方」次第では、「ほめられること」そのものが目的になってしまうという落とし穴もあります。

たとえば、ダンスを披露した子どもに、親が「上手だね」「天才!」とほめたとします。子どもは次もほめられたくて「どうやったらほめられるだろう?」と考えるようになります。その経験が続くと、踊ることそのものへの興味が薄れていきます。そして、ほめられない時があると、踊ることを止めてしまう場合もあります。

もちろん、「ほめて育てる」のが悪いというわけではありません。厳しく叱りつけるよりも、子どものいい面を伸ばす働きかけの方が、自己肯定感や、やり抜く力などの非認知能力を育てることも様々な研究でわかってきました。

でも、ただ「ほめればよい」というわけではないということです。「すごい!」「えらい!」とだけ言われ続けていると、根拠もなく自信過剰になってしまうこともあります。あくまで、子どものいい面を伸ばす「ほめ方」が大切なのですね。

「ほめる」を「認める」に変換する5つのポイント

子どもを「ほめる」ことが案外、難しいことを見てきました。実際、「ほめるのが苦手」という親御さんも多いのです。

「ほめよう」としなくて大丈夫です。「ほめる」を「認める」に変換してみてください。ほめようとすると、どうしても「評価」になりがちです。むしろ子どもたちが大好きな親御さんにこそ意識していただきたいのが、「評価」ではなく、ポジティブな「認める」言葉がけです。そのポイントを、5つご紹介します。

Point1 子どもが「やったこと」をそのまま認める

遊びでも、お手伝いでも、習い事でも、勉強でも。新しい世界を、日々広げる子どもたちが「やってみたこと」そのものを「認める」。

たとえば、
●「難しい漢字に挑戦したんだね」
●「逆上がりの練習をしたんだね」

などと特別にほめていなくても、「やったこと」を言葉にするだけで、子どもは「見てもらっている」「認められている」と感じ、チャレンジする意欲が育ちます。

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