成果をあげない人ほど働き、「忙しい」と嘆くワケ 生産性の高い人が決してしないシンプルなこと

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今の私の場合、仕事に割く時間は1日に最大でも7時間と決めています。それは自分の人生の中で色々とやりたいことがある中で、仕事に費やせる時間がどれくらいかを計算して出した数字です。週に直すと最大35時間くらいが仕事に割ける時間です。それ以上は絶対に働かないという気持ちでいます。ただ、残念ながら実際にはオーバーすることもあります。

それでも目安としては、そういう〝予算〞を設定して仕事をしています。そうすると、効率よく仕事が進みます。

お金でも、使うときは上限を定めて、「この予算内でやりましょう」と決めるはずです。それなのに、時間は無限に使えると思ってしまうのは不思議です。お金も時間も同じです。だから、締め切りを決めて、自分で時間を管理し、決めた時間内に決めた仕事を終わらせるプランをつくることです。それが、生産性の高い仕事をする上で不可欠だと思います。

〝大トロ〞の時間帯を意識する

生産性があがらない人で、意外に盲点になっているのが、自分のコンディションを意識していないことです。私は集中して一人で仕事をするのは午前中と決めています。午前中が一番集中できる時間帯だからです。

午後は集中力が切れるので、人に会ったり、出かけたりする仕事を入れます。自分のコンディションに応じて、そうした配分を上手にしておかないと、生産性はあがりません。

よくあるのが、「この企画書、書くのがしんどいな」とか「報告書をつくるのがたいへんだな」など、ある程度エネルギーを使う仕事を抱えているとき、つい後回しにしてしまうことです。

午前中は何となくやりたくないので、ネットを検索したり、メールを書いたり、グズグズしていて、お昼は、ランチのあとぼーっとウトウトし、夕方くらいに、せっぱつまって重い腰をあげるというパターンがよくあると思います。

サラリーマン時代の私もそうでした。

午前中は前の晩の飲み会でクタクタで、全然仕事をする気が起きません。お昼すぎは、ひたすら睡魔との戦い。ようやくエンジンがかかりだすのは夕方ですが、夜にはまた飲み会が入っていて、「ほとんど仕事をする時間がないっ!」という、まるで生産性ゼロの状態でした。自分のコンディションを見ながら時間配分するのが、生産性をあげるには大事です。

『すぐ動けない人のための時間割仕事術』(朝日新聞出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

刺身でいえば、午前中は私にとって〝大トロ〞です。その時間は集中して仕事をする時間にあてています。午後のぼーっとする時間は〝赤身〞です。そこはデスクワークをしても能率があがらないので、人に会いに行くか、さっさとスポーツジムに行きます。

夕方から夜は、多少疲れてはきますが、締め切り効果も効くので〝中トロ〞といえます。翌日の段取りを考えたり、メールを返したり、インプットをするなどに適しています。

そんなふうに1日の中で自分のコンディションがどのように変化するのかを考えながら、上手に時間配分していくことが大事です。

藤井 孝一 経営コンサルタント、アンテレクト取締役会長

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ふじい こういち / Kouichi Fujii

1966年生まれ。大手金融会社でマーケティングを担当の後、経営コンサルタントとして独立する。なかでも、会社を辞めずに起業することの有効性に20年以上前から着目、「週末起業」と名付けて提唱する。これまで2万人超のビジネスパーソンを指導、今も起業を志す多くのビジネスパーソンたちに影響を与え続けている。ビジネス書の愛読家としても知られ、その要約と書評のメールマガジン『ビジネス選書&サマリー』は5万人以上のビジネスパーソンに読まれている。主な著作に『読書は「アウトプット」が99%』『「お金を稼ぐ!」勉強法』『インディペンデントな働き方』『40歳からのワーク・シフト』(以上、三笠書房)のほか、『週末起業』(筑摩書房)、『大人の週末起業』(クロスメディア・パブリッシング)など60冊以上、うちいくつかは中国、韓国などでも刊行されている。

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