日立、英新幹線受注で狙う「高速鉄道トップ」の座 アルストムやシーメンスと肩を並べる存在に?
日立+旧ボンバルディアと言えば、先のレポートでご紹介したZEFIRO(ゼフィロ) V300プラットフォームで、イタリアのフレッチャロッサ・ミッレでお馴染みの技術だ。その点について、日立は「HS2向けの新型車両は、ZEFIROと新幹線の技術を融合した車両になる」と説明している。車体にはアルミニウムを採用し、騒音対策としてより空力を考慮したデザインを採用するという。
新幹線車両の知的財産権はJRが保有しているので、そのままそれらの技術を用いるとは考えにくいが、これまで新幹線の製造現場で蓄積してきた経験や技術は、HS2車両の製造でも生かされるだろう。アルミニウム製車体の製造も、英国ニュートン・エイクリフ工場にはIEP(Intercity Express Programme)向け800(801/802)系車両の製造を任された段階で、日本で使用されているものと同じ摩擦攪拌接合の最新式溶接機を導入しており、日立としてはお手の物だ。
世界有数の高速列車メーカーに?
日立はほかに、運行システムと制御システムを担当するとしている。特に制御システムに関しては、同社が得意としているSiC(炭化ケイ素)を用いた低損失パワーデバイスを採用。従来のIGBTに代わるSiCインバーターに関しては、すでに国内外で多くの採用実績があるため、開発に大きな支障はないだろう。
今後、日立とアルストムは開発を進め、2025年から製造を開始する予定だ。製造を担当するのは日立のニュートン・エイクリフ工場とアルストムのダービー工場だが、このダービー工場が旧ボンバルディアの工場という点も、ボンバルディアの影響が色濃く残っていることを示しているといえるだろう。
HS2向け車両の受注は、日立が世界へ向けてより大きく踏み出す一歩となることは間違いない。このプロジェクトの成功いかんでは、アルストムやシーメンスに並ぶ世界有数の高速列車メーカーとして、確固たる地位を築くことになるはずだ。
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