日立製「新型特急」を大量導入、台湾鉄道の狙い

2024年までに600両を納入、デザインの特徴は?

日立笠戸製作所で行った台湾鉄路向けの新型車両EMU3000の安全祈願式典。地元下松市の降松神社の神主が運行の安全を願った(写真:台湾鉄路管理局)
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日立製作所が製造する台湾鉄路管理局(台鉄)向けの都市間特急用新型車両「EMU3000」の輸出第一陣が、同社の鉄道車両工場である笠戸事業所(山口県下松市)でロールアウトした。7月21日には安全祈願式が実施され、その後海路で台湾に向けて出発した。

当初、第一陣は6月下旬に台湾に到着する計画だったが、台湾における新型コロナウイルスの感染拡大が急激に進んだことから、外国人に対する入国ビザ発給が止まったため、日本の関係者の台湾入りが一時的に不可能となっていた。ようやく関係者の訪台見通しがついたことから、約1カ月遅れで第一陣の輸出が実現した。

EMU3000は今後2024年までに計600両が投入され、台湾鉄道ネットワークの近代化に大きく貢献すると期待されている。600両という大量の導入に至った車両置き換えプロジェクトの概要を振り返ってみよう。

老朽車更新と輸送力増強が急務

日立は2019年1月、「台湾全土を走行する都市間特急」として台鉄から12両編成50本(600両)の生産を約443台湾ドル(約1600億円)で受注したと発表した。

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当時の発表内容によると、台鉄は「全体調達および車両交換の計画(2015~2024年)」を定めて鉄道の輸送力向上と老朽車両の更新のために新造車両の大型調達・増備を進めており、本契約はこの計画に基づくものだ。

台湾の在来線では、最優等列車の「自強号」、急行タイプの「莒光号」といった主力列車の車両がいずれも耐用年数に達しており、故障が頻発。都市間移動の足が滞るという問題が顕在化していた。さらに、花蓮や台東といった台湾東海岸の都市を結ぶ東部幹線沿線の移動需要が増大し、新たな車両の投入が求められてきた。

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