日立、英新幹線受注で狙う「高速鉄道トップ」の座

アルストムやシーメンスと肩を並べる存在に?

パリで並んだアルストム製のTGV(左)と、旧ボンバルディアのZEFIROプラットフォームを採用し、日立レールで製造したETR400型(フレッチャロッサ1000)(撮影:橋爪智之)
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2021年12月、日立製作所のグループ企業である日立レールがフランスのアルストムと共同で英国の高速鉄道HS2向け新型車両の製造・保守を受注したニュースは、センセーショナルに伝えられた。新型車両の設計から製造、導入後12年間の保守業務までを請け負い、その契約金額は19億7000万ポンド(約2957億円)という大型契約だ。日本の鉄道技術が世界で認められたということを誇らしく感じた方も多かっただろう。

だが気になるのは、ライバルであるはずのアルストムと共同受注という点だ。アルストムと言えばTGVで有名な会社である。なぜ同社と手を組むのか、日立とアルストムの役割分担はどうなるのか、不思議に思われるのではないだろうか。

日立は当初別メーカーと共同で応札

今回の日立による受注については、まず英国の高速鉄道HS2プロジェクトの入札がどのように進んでいたかを知る必要がある。

2017年、車両納入に関する最初の入札では、アルストム、ボンバルディア、シーメンス、日立、タルゴの5社が最終候補に挙げられていた。しかしその翌年、ボンバルディアは日立と共同での応札が決まり、一方でシーメンスとアルストムは当時、合併が取り沙汰されていたため、万が一この合併が実現した場合に入札に参加するメーカーが減ることが懸念された。そのため、競争を維持するためにCAFを追加でリストアップすることになった。

TGVはアルストムの基幹製品で、現在は2階建てのTGV Duplexが主力だ(撮影:橋爪智之)

入札に対し、各社はそれぞれ自社の優位性をアピールしている。

アルストムは、「従来のネットワークでも新しいHS2インフラでも同様に快適な、ワールドクラスのモダンで柔軟性のある列車」を提供すると述べた。同社はフランスのTGV、「イタロ」のブランドで知られるイタリアのNTV社に納入したAGV、アメリカのアムトラック向けに製造中のAvelia Liberty(アヴェリア・リバティ)、モロッコと韓国の高速鉄道など、数多くの高速列車を納入した実績がある。

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