新型ステップワゴンのデザインは原点回帰なのか シンプル&クリーンなスタイルで登場した理由

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実際に人を乗せて決めていったことも特筆すべき点で、その結果、前席のヘッドレストは低く、2/3列目は座面を高くすることで、すべての席から前方が見えるようになっている。見晴らしのよさは、クルマ酔いの防止にも効果があるとのことだった。

インパネは、良好な視界を提供するために水平にこだわった。

「AIR」のインストルメントパネル。上面がフラットになっていることがわかる(写真:尾形文繁)

現行型では、奥のほうにあったデジタルメーターを手前に移したのも、このためだ。フィットやヴェゼルなどと同じ考え方であり、エクステリアと同様、ブランドとしての一貫性を感じた。

使い勝手を高める工夫も忘れない

前席もフィットやヴェゼルに続いて、骨盤を安定させることで疲れを抑える「ボディスタビライジングシート」を採用する。そのうえで着座位置の高さに合わせ、乗り降りしやすい形状にしたという。

2列目のキャプテンシートは、新型ステップワゴンのインテリアにおける最大のトピックかもしれない。

「SPADA」の2列目キャプテンシート(写真:尾形文繁)

1つの長いレバーで前後と左右のスライドが自由にできるような工夫がなされているからだ。このためにシートベルトはシート内蔵式となっている。

3列目の床下収納は、先代から継承した。これがあるからこそ、ロングスライドが可能になったとも言える。そのうえで座り心地をよくすべく、クッションの厚みを増すなどの改良を施しているそうだ。

3列目シートを格納し、荷室を拡大した状態。車両は「AIR」(写真:尾形文繁)

メカニズムについてのアナウンスはなかったが、今回発表されたラインナップとデザイン、パッケージングだけでも、話題にあふれた新作ということができる。初代ステップワゴンが登場したころのホンダが持っていたセンスやアイデアが戻ってきたようで、個人的に好感を抱いている。

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森口 将之 モビリティジャーナリスト

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もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

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