外交官が見た「中国人の対日観」 道上尚史著
日本を抜いてGDP(国内総生産)世界第2位が確実視される中国は、日本をどう見ているのか。本書は、中国公使だった著者がその目で見たナマの中国人の姿を伝える。
先の大戦に端を発した嫌日感はもちろんあるが、決して彼らが中華思想と民族主義に凝り固まっているわけではない。日本の伝統文化はもとより、マンガやアニメにはすなおにあこがれ、日本の技術力や勤勉さなどから積極的に学ぼうとする姿勢もある。あるいは、四川大地震の際に真っ先に駆け付けた日本の救助隊には深い感謝の念を抱く。
著者は、両国が近視眼的な物の見方をやめ、互いの実像把握にもっと努めるべきだと述べる。それこそがアジアの発展につながるという。
文春新書 819円
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