前方後円墳の世界 広瀬和雄著
見る者を圧倒する巨大な墓、前方後円(方)墳。造られた当初は全体が石で覆われ、時に、はにわを巡らすなど、威容を誇っていた。最大の大山(仁徳陵)古墳は、墳長486メートルあり、古代工法では1日2000人で15年8カ月、現在価値で約800億円かかったとの試算もある。
3世紀半ばから約350年間、北海道、北東北と沖縄を除く列島各地で約5200基が築造された。それはなぜか。墳長100メートル以上の大型は302基、うち140基が畿内に集中する理由とは。また共通する墳形にはどんな意味があるのか。律令国家の形成過程における隆盛と見るのではなく、1個の独立した時代における特質としてとらえて明らかにする。
岩波新書 756円
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