権益確保か、新技術か、原料高にもがく鉄鋼メーカー

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資源メジャーと日本の鉄鋼メーカーとの間で合意した主原料交渉。10~12月分は鉄鉱石で13%、原料炭で7%の値下げと決まった。鉄鉱石価格がトン当たり127ドルに下落する理由は、前提となるスポット価格が7月に120ドル台前半まで調整したためだ。が、足元は中国での需要回復もあり、150ドル突破と反発。中長期的に原料高懸念は依然消えていない。

背景にあるのは資源大手の寡占化である。価格決定はいまや“通告”状態で、鉄鉱石輸入の6割強を占める豪州北西部のピルバラ地区は、英豪リオティントと豪BHPビリトンが支配。両社で生産を統合する計画もあり、“持たざるリスク”はさらに深まった。それを受けて日本の鉄鋼会社では今、二つの異なる動きが進行している。一つは原料権益そのものの取得だ。

目指すは調達率50%

鉄鋼メーカーが持っている権益は、古くに取得した案件も少なくない。一方でいまや資源メジャーは資金が潤沢。100%出資を志向しており、新たな権益では鉄鋼各社に声がかからなくなった。 

新日本製鉄がリオと2004年に組んだ、ピルバラ地区の「ビーズリー・リバー」。新日鉄が28%の権益を持ち、埋蔵量4億トン以上と有望だが、開発が進んでいない。リオには単独での鉱山開発を優先する姿勢も見え、焦らされている状況にある。

8月、新日鉄は豪州の「フォックスリー炭鉱」の権益を1割取得。権益以上の数量を引き取りたいなら交渉になるが、「今後能力を増やせば、その分も取れる。出てきたときにさっと買わないと」(谷口進一・新日鉄副社長)と判断した。原料炭では年産250万トンで拡張計画も控える。とにかくモノが欲しいのだ。

片やJFEスチールは昨年12月に豪州「バイヤウェン炭鉱」の権益2割を手に入れ、新興鉱山会社Qコールと組んで開発中だ。メジャーの寡占化抑制も期待される。「ウチも競争力ある案件を見つけたい」と櫛渕尚史・JFEスチール原料企画室長は鼻息が荒い。開発後のオペレーションも考えれば、今後はメジャーに次ぐ中堅クラスと組むのも現実的だろう。

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