儲け主義と無縁の神宮にカープ女子の恩恵 12球団のホームグラウンドへ行ってみた<10>
さらに、この球場の不思議なところは、SでもAでもBでも、前から25段目まではカップホルダーが付いているのに、26段目以降は付いていない点。26段目以降は段差が30㎝近くになるので、背もたれが低い分取り付けにくいということなのだろうし、跳ね上げ式なのに肘掛けなしなので、肘掛けの先にホルダーを付けることもできない。だが、それにしてもSやAの席にカップホルダーなしとはひどい。
ちなみに、内野席のサイズはSもAもBも皆同じだが、外野自由席の横幅が実は内野よりも3㎝も広い39㎝。もちろん背もたれなしだが、これもよくわからないセンスだ。
尚、筆者がいつも座るネット裏内野B指定の前後幅はさらに狭く70㎝。段差は41㎝あるので視界は遮られないが、前の席の人の背中にひざ蹴りを加えないよう、ものすごく気を遣う。故に、空いていれば前に人が座っていない席に移動する。
グッズ類も少ない
このほか、グッズ類も必要なものがそろっていないという点でワースト。そもそも屋外球場なのにオリジナルかっぱがない。今シーズンは、シーズン途中に突然オリジナルかっぱがグッズカタログに登場したが、瞬時に完売したらしく追加販売はなし。この球団に逸失利益という概念はないのだろうか。
ここまでダメ出しのオンパレードだったが、プラス評価出来るのはブルペンが見えること。超一流のピッチャーはキャッチボールをやっているだけでも後光が差している。ハマの大魔神・佐々木主浩や、全盛期の中日・岩瀬仁紀には、大げさでも何でもなく、後光が差していた。
チアにもプラス評価をあげたい。ゲーム開始1時間くらい前に、正面入口前で整列しての観客のお出迎えがあり、ゲーム開始20分前にはパフォーマンスがある。初回ヤクルト選手が守備位置に着く際の送り出し、3回裏前、5回裏前にもパフォーマンスがあり、7回裏前は東京音頭。ヤクルトが勝つとゲーム終了後も仕事がある。登場回数は極めて平均的だが、背番号4番、5番、6番の3人がアクロバット隊を自称していて見事なバック転を披露する。負けるとゲーム終了後の仕事はなくなるのが普通だが、負けた時は正面入口で整列して観客を見送る。
この専属チア・passionは、発足当時は本当にダンスが下手で見ちゃいられなかったが、この2年ほどで飛躍的にレベルが上がった。
ちなみに、ラッキーセブンの東京音頭は白人にとって極めて興味深いらしく、傘の花が開くとスマホで一生懸命撮影していた。なぜか真向かいの3塁側外野席のカープファンのスクワットには関心を示していなかった。
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