儲け主義と無縁の神宮にカープ女子の恩恵

12球団のホームグラウンドへ行ってみた<10>

球場内部は構造上、内外野が分断されており、外野チケットで内野のショップには入れない。もっとも内野よりは外野のショップの方が多少マシなので、外野の観客が内野へ買い物に来るインセンティブはない。

反対に内野チケットを持っていると外野のショップには入れる。ただし、出入り口のスタッフに「買い物で外野に行きたい」と言わないとだめ。外野のショップではソーセージ盛りが人気メニューなので、買い物で外野に行きたいと言うと、スタッフが「ソーセージ盛りですか」と聞いてくる。外野のどのゲートから入ったら近いか教えるためだ。

トイレはブービー、座席居住性はワースト

買い物を装ってさっそく外野のトイレをチェック。外野には全部で5カ所の女子トイレがあり、個室数は洋式21に和式45。和式中心なので当然汚い。入口には球団マスコットのつばみの絵を施したり、床もきれいに塗装してあったりはあるが、洋式化率は絶望的な水準。

内野も事情は似たようなもので、内野1階コンコースには6カ所の女子トイレがあるが、とりあえず洋式化が進んでいるのは正面周辺の4カ所だけ。ネット裏の2階と3階にもトイレがあり、2階は洋式2、和式1の合計3。3階は4個全部が和式。

内外野合計で個室数は141あり、球場キャパ比では0.40%となり、ほぼ標準。だがその内訳となると、洋式49に対し和式がその倍近い92。この球場は場所柄、白人が他球場よりも多く、年配者の姿もほとんど見かけない。この和式率の高さは絶望的だ。

ちなみにネット裏3階トイレは衝立の位置が悪く、通路から中が見えてしまう。昨シーズンまではこの真横に密閉されていない喫煙スペースまであって本当に最悪だった。

ちなみに、次回お届けする京セラドームのトイレはもっとダメなので、トイレに関しては神宮はワーストではなくブービーだ。

文句なしにワーストなのは座席居住性である。今回の取材のために購入した席は、ちょうど1塁守備位置の正面あたりで前から12番目。座面サイズは横がなんと36㎝しかない。横幅では12球団14カ所中最も狭い。縦も37.5㎝しかなく、前後の幅はハマスタよりも1㎝だけ広い74㎝。跳ね上げ式なので、着席している人が立ちあがることで、奥の人を通すための通路を作ることが出来るとはいえ、いかんせん74㎝しかないのでは効果は知れている。

かなり前の方の席なので前後の段差は16㎝しかない。とにかく空いているので、観戦した日も視界方向に人が座らず、視界を遮られることはなかったが、この球場もたまには満席になる。近年では宮本慎也の2000本安打達成がかかっていたゲームの時は、雨が降っていたにもかかわらず満員御礼。前は全く見えなかったし本当に窮屈で難儀をした。

ここはハマスタ以上に白人観戦者が多く、窮屈そうで非常に気の毒だが、とにかく空いていることが全てを癒すのだ。

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