テレビ各社は大減産へ、不透明感を増す米国消費

サッカーワールド杯や3Dブームを追い風に、主要メーカーがこぞって販売台数の大幅増を見込んでいた2010年の世界テレビ市場。主要メーカーの計画台数を積み上げると、液晶テレビの市場規模は前年比5割増の2億2000万台となる計算だった。だがテレビ各社は今、生産計画の下方修正を迫られている。震源地は米国市場だ。

北米の液晶テレビ販売台数は4~6月の3カ月間、前年同期比5%減少した(ディスプレイサーチ調査)。1~3月の出足好調を受け、ワールド杯特需にも期待をかけた各社は強気で出荷していたため、たちまち在庫が膨張。在庫解消のため、夏場には大手流通の店頭で大幅な価格引き下げが発生した。32インチのハイビジョンテレビ(蛍光管バックライト型)が最安で1台300ドル程度と、6月時点より約50~100ドル下落している。

市場の異変を受け、最初に減産に踏み切ったのは韓国サムスン電子だ。サムスンは減産を公表していないが、取引のある台湾電子部品メーカーによると、期初の4000万台計画(前期比1000万台増)は6月ごろから段階的に下方修正され、これまでのところ計画比200万台程度の減産となったようである。

サムスンに続きソニーも

ソニーも続いた。8月20日、品川の本社でテレビ事業本部の緊急会議が開かれ、社内目標だった今期2700万台(前期比1200万台増)を200万台ほど下方に見直す、と打ち出した。減産分の大半が米国向けだという。これ以上の台数割れを阻止して対外公表計画の2500万台は死守するため、欧州など比較的堅調な市場での販売積み増しを急いでいる。

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