「まずは起業、ダメだったら就職すればいい」

仲間づくり、メンターづくりで道は拓ける

小林:ベンチャーキャピタルって、投資の規模によって求められるスキルが変わるんですよ。500万円、1000万円ばらまくものと、数億円単位で交渉していくものとでは必要な能力が変わる。後者はいわゆるファイナンスそのものの知識が必要になります。

だから投資スタイルにもよるけれど、ファイナンスの基礎はしっかり勉強したほうがいい。僕はあらゆるファイナンスの本を買って読みました。それから会社経営に関する法律知識も必要。法学部出身なら大学で勉強するようなことですけど、僕は伊藤真の会社法の本とか読んで勉強しました。ああいう司法試験の受験本のほうがわかりやすいんです。

でもこういう知識は単なるベースでしかない。ベンチャーキャピタルもお金があるだけではコモディティ化してしまって、差別化できない時代になっています。

塩野:そうですね。お金なら間に合ってるよ、と。アイデアをくれと。

小林:「あの会社はこういうふうに戦ってきた」とか、最低限の戦略思考を頭に叩き込むことも重要。あとは若いうちはなかなか難しいけど、人脈づくりですね。組織のピラミッドの上に行けば行くほど、話が早いじゃないですか。そこをどんどん蓄積していくことでステップアップになると思います。

起業するには仲間が必要

塩野:一方で、起業家志望の人たちには、「始める前にこれはやっておけ」ということは何かありますか。

小林:メンターを見つけることですね。多分、起業するときは、わからないことだらけだと思うんですよね。

塩野:むしろ、わからないことしかないでしょう。

小林:いちばんいいのは、ビジネスを始める前にお世話になる人を見つけること。そうすれば親身になって教えてくれます。実際に始めてからだと、こちらがとんでもない状況に陥っていて、もはや助言できないこともあるので。

メンターは一人じゃなくて、それぞれの分野ごとにいるといいですね。大学の先輩とか前職の同期とか、親しい間柄で相談相手をつくっておくと、困ったときに気軽に聞ける。起業家の先輩もいたほうがいいし、弁護士とかお金の専門家とか、プロの相談相手をつくっておくのも重要だと思いますね。

それから起業するには仲間が必要。多くの人が友達と起業しますけど、狭い範囲内で仲間を見つけるには限界がある。できるだけ幅広い人脈をつくっておくのも重要でしょう。

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