関西国際空港の挑戦[2]--“ガラ空き”状態を逆手に、格安航空会社の誘致に全力


 最近では、日本の地方空港が中国や韓国と路線を直接結んでしまうケースがあり、これが助長されると、関空の存在価値が薄れることも考えられる。関空は大阪や京都など関西エリアを周遊したいとする外国人の需要を取り込むだけでは不十分で、最大需要地域の東京や北海道、九州などを割安のLCCキャリアで結ぶことが、外国人客を呼び続けるために必要というわけだ。

その意味で、着陸料の実質引き下げにより関空に国内LCCキャリアを飛ばすことができるかどうかが、今後の最大のポイントとなるだろう。

値下げ策拡大で目先の航空収入が縮んでも、利用客が増えれば、全営業収入の6割近くを占める商業施設からのテナント料など非航空収入で稼ぐことができる。着陸料の引き下げを空港施設の収益で補う戦略は、他の地方空港とは違い、滑走路などの航空インフラと、ターミナルビルや駐車場などの空港関連組織を一体運営する関空だからこその強みとも言える。

政府から年間75億円の補給金を受けている状況下だが、思い切った策を打ち出すことが関空の離陸には必要だ。
(梅咲 恵司 =東洋経済オンライン)

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